個人住民税

住民税

住民税とは、地域社会の行政サービスに必要な費用を負担する税金です。

都道府県が課税する都道府県民税と、市町村が課税する市町村民税(東京特別区の場合は、特別区民税という)に分かれます。

住民税は個人に対して課す個人住民税と、法人に対して課すものがありますが、FP3級では個人住民税だけが対象です。

その年の1月1日の時点で住所のある都道府県、市区町村で課税されます。

前年の所得に対して課税されます。

退職と住民税

住民税は前年の所得に課税されるものなので、社会人1年目の間は課税されません。しかし、2年目からは住民税が課税されるので、手取りが1年目より減ることがあります。

また、退職をした場合、例えば、X-1年12月末に退職して無職になった場合、X年6月ごろに、X-1年の所得に対して課税される住民税の支払通知が来ます。今収入がなくても、前年に所得があれば、住民税を払わなくてはいけません。

住民税は1年遅れてやってくるので注意しましょう。

課税方法は、賦課課税方式(課税する側の地方公共団体などが税額を計算する方式)です。

所得割と均等割

個人住民税は、所得割と均等割から構成されています。

所得割 とは、個人住民税額のうち、所得に比例して課される部分です。

税率は一律 10% です。内訳は、都道府県民税が4%、市町村民税が6%です。

均等割 は、個人住民税額のうち、所得によらず課される一定額の部分です。

税額は、都道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円です。

利子割、配当割、株式等譲渡所得割

所得割と均等割以外に、個別の所得に課せられる住民税もあります。それが、ここで取り上げる利子割、配当割、株式等譲渡所得割です。

利子割は、預貯金の利子や公社債の利子に課税されるもの、配当割は上場株式等の配当に課税されるものです。どちらも、税率は5%です。

株式等譲渡所得割は、上場株式等の譲渡益に課税されるもので、これも税率は5%です。

所得税計算との相違

所得税も住民税も、所得に対して課税されます。所得金額に関する計算は同じです。しかし、所得控除や税額控除は、計算方法が異なります。基本的に、住民税のほうが、控除が少し少なくなっています。

納付

住民税は、だいたい6月ごろに、前年の所得に対する税額が通知されます。会社員の場合は、給与天引きされます。会社員以外の場合(個人事業主など)は、自分で納める必要があります。