3級FP技能士とは
ここでは、3級FP技能士の資格に関する基本的な内容をまとめています。
FPとは
人にはそれぞれ、「将来こういうことがしたい」「このような人生を送りたい」という夢や目標があるでしょう。これらをかなえるために、資金計画を立てることを ファイナンシャルプランニング といいます。
ファイナンシャルプランニングを行うには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。しかし、これを各個人が習得するのは大変です。ファイナンシャルプランナー(FP) は、これらの幅広い知識を備え、ファイナンシャル・プランニングをサポートする専門家です。
FPは、他人のファイナンシャルプランニングのサポートも行いますが、自分自身のファイナンシャルプランニングも行えるようになります。プライベートでも役立つ仕事です。
FP試験とは
ファイナンシャルプランナーは、資格をとらなくても仕事をすることはできます。しかし、専門知識を習得した証として、ファイナンシャルプランナーの資格をとってから、仕事をすることが一般的です。
ファイナンシャルプランナーの資格には、国家資格の ファイナンシャル・プランニング技能士 (FP技能士) と、民間資格のAFP資格・CFP資格があります。
FP技能士は、3級・2級・1級があり、3級が一番やさしいです。試験は、きんざい(金融財政事情研究会)と日本FP協会で実施されています。
AFP資格・CFP資格は、ともに日本FP協会が実施しています。AFP資格(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)は、2級FP技能士に合格し、AFP認定研修を受講修了すれば認定されます。CFP資格(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)は、CFP資格審査試験の合格などにより認定され、この資格をとると、1級FP技能士の学科試験が免除となります。
以上のことから、まず、FPの資格をとるなら、3級FP技能士の資格から始めるのがいいでしょう。
3級FP技能士の資格とは
3級FP技能士の資格試験は、きんざいが実地するものと日本FP協会が実施するものがありますが、どちらも学科と実技からなります。FP3級に合格するためには、学科と実技両方に合格する必要があります。
出題範囲は以下の6つです。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
学科試験は、ぜんぶで60問あり、〇×で答える問題が30問、3つの選択肢から1つを選ぶ問題が30問あります。6つの分野から、まんべんなく出題されます。
試験時間は120分で、36問以上(6割以上)正解すれば合格です。きんざいと日本FP協会で、問題は同じです。
実技試験は、きんざいとFP協会で問題が異なります。
きんざいの場合、「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」のどちらかを選びます。問題は事例形式で5つ出題され、各事例で3択形式の問題が3問ずつ出題されます。合計で15問あります。時間は60分です。配点は非公表ですが、50点中30点以上(6割以上)で合格です。
日本FP協会の場合、出題範囲は「資産設計提案業務」です。3択形式の問題が20問あります。時間は60分です。1つ5点で、100点中60点以上(6割以上)で合格です。
3級FP技能士の試験は、9月、1月、5月の年3回行われます。受験資格はなく、だれでも受験できます。
3級FP技能士の勉強方法
3級FP技能士の出題範囲は、先ほど挙げた6つの分野から構成されていて、均等に出題されます。ですので、全範囲をまんべんなく勉強する必要があります。
ざっくりいうと、各分野は次のような内容を学びます。
- ライフプランニングと資金計画
- 社会保険、年金、住宅資金 など
- リスク管理
- 生命保険、損害保険 など
- 金融資産運用
- 投資信託、株式運用 など
- タックスプランニング
- 所得税、住民税、事業税 など
- 不動産
- 不動産の購入、賃貸 など
- 相続・事業承継
- 贈与税、相続税 など
幅が広く、特に順番が関係あるわけでもないので、興味のあるテーマがある分野やすでに基礎知識がある分野から学んでいくのがいいでしょう。
6つの分野は独立しているようで、互いに関連している部分もあります。
例えば、マイホーム購入というテーマなら、住宅ローン(「ライフプラン~」のとこ)や購入時の契約(「不動産」のとこ)や節税のこと(「タックス~」のとこ)が関係してきます。
そのため、好きなところから学んで、興味のあるところが出てきたら、別のところに飛びつつ、学んでいくのもいいでしょう。
各分野を1週間で学ぶと、1カ月半くらいで1周できます。過去問を解く時間も入れれば、2か月~3か月あれば十分でしょう。すでに知っている分野があれば、もっと早く終わらせることもできます。
なお、過去問は公式サイトで閲覧することができます。
当サイトを使って学ぶこともできますし、市販の参考書・問題集を利用することもできるでしょう。